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一般社団法人知立青年会議所 2015年度
理事長所信

 

理事長 野村 智之


【 はじめに 】

 2015年度、我々一般社団法人 知立青年会議所は45年目を迎えます。様々な運動をする中で、これまでの長きに亘る時間の中で先輩諸兄が築いてこられた実績と評価の高さをひしひしと感じます。本当に感謝と尊敬の気持ちで一杯です。先輩諸兄の培われてきた知立JCらしさに自信と誇りを持ち、運動に邁進して参りたいと思います。また、第45代理事長を拝命するに当たり、多くの方のご指導と支えがあって就かせていただくことに深く御礼申し上げます。

 私が(一社)知立青年会議所に入って学んだ他の団体と異なる一番の大事なものは「目的を突き詰める」ということです。何をするかではなく、何のための事業なのか。議論の中心はいつもここにあります。(一社)知立青年会議所に入会し、運動を続けてきたことで、目的を常に意識するようになり、自分の使命にも気付くことができました。
 そして、自分の使命に気づいた時に世界が変わりました。やるべき事からやりたい事に変わり、自分の人生を賭けてやることが見えてきました。

では、JCの使命とは何か

「明るい豊かな社会の実現のため」に運動・活動することが綱領に定められています。この志を実現するために、一人一人に課せられた使命があると思います。我々は変革の能動者である。何かを自発的に新しいものへと変えていく者である。我々一人一人が自らの使命に気付き、その使命を他者に示し、他者の魂に火を点けることで大きな運動となり志を達成することができます。多くの人の使命感を掘り起こし、育成することがJCの使命です。


【まちづくりの使命とは】

 まちへの愛を持っている人を知っていますか?あなたがまちへの愛を持っていることを隣人は知っていますか?世界の母であるマザー・テレサは「愛の反対は憎しみではなく、無関心」と説いています。世界で最も貧しいことは、食べ物がないことではなく、孤独であること。知立市でも平成24年に自殺で亡くなった方が19名おり、交通事故で亡くなった方よりも多いことはとても衝撃的な事実です。無知であることは罪ではありませんが、まちを愛する我々が、まちの抱える問題に無関心ではいけない。心を持って関わっていくことが必要だと思います。そのためにも我々が無知である問題に対して積極的に活動をしている団体の存在や活動に関心を持ち、交流することでまちへの愛をさらに深めることができると思います。そして、その活動を広く伝えることで、まちへの愛を持つ人を広げていくことができます。

 まちには、人を安心させる力があります。旅行で遠くに行った時や遠く離れて暮らすようになっても、まちに帰ってきた時にはみんな「ほっ」とするものです。それは物理的な家があるからではなく、精神的な繋がりがあるからだと思います。知立というまちと何かで繋がり合えれば、それは心の拠り所となり、救いが必要な時に手を差し伸べることができるようになります。私達はもっと繋がり合っていく必要があると思います。ひとつひとつの繋がりが薄くなってきている現在で、昔のような繋がりを取り戻すことはできないとしても、新しい繋がりを作ることはできます。挑戦し、新たな時代を作ることこそJCの本分です。

【青少年育成の使命とは】
 教育の目的は何か。知識を蓄えさせることではないはずです。将来に備えて様々な経験をさせることでしょうか。古今東西、今も昔も真の教育者とは、その志を開花させてきている人を指していると思います。もしも教育の中で生徒の志を開花させることができるようになったとしたら、世界は革新に満ち、次々と想いが実現されていく社会になると思います。
ではなぜ、教育の中に志を開花させることができていないのか。志を開花させられるだけの教育者が稀だからでしょうか。その一つは革新を必要としない時代が続き、危機感のない状態だったために志が必要とされていなかったのだと思います。今の複雑になった日本や世界には、漠然とした不安や危機感が広がりつつあるように思います。情報や変化の多い現代で、確固とした自分を持たなければ、流されてしまいます。これからの時代に確信を持って渡ってゆける志士を育成するために我々が青少年の志を開花させなければなりません。

【人づくりの使命とは】

 人生の中で最良の仕事は人に奉仕することです。これはJCIクリードの最後の一文です。では、どんな事をして奉仕をすれば良いでしょうか。それは一人一人で重きを置くことが異なっていると思います。それぞれが自分にとっての使命に気付き、決意した時、世界は一変します。
 人生において最高に輝いている瞬間は、自分の内側から湧き上がる思いに向かって全力で進んでいる時です。人生の目的は長く生きることではありません。より多くの輝いている時間を作ることです。それは自分だけに限らず、周りを輝かせることで、もっともっと輝く瞬間を手にすることができます。JCに入会したことで最幸な人生を送れるようになりたいと思います。

【組織の使命とは】

 運動を発信し続けるために、組織を継続していかなければなりません。そのためにはきちんとした運営が継続して行える仕組みが必要になります。多種多様な考えを持つ人が毎年入れ替わる青年会議所活動において、継続して同じ水準を保つことは非常に難しい。常に新しい物を取り入れていく青年会議所にとって一番苦手としている分野ではないでしょうか。人ではなく仕組みによって必要なことができるようにしなければなりません。必要なことができるように仕組みを根付かせ、習慣・風土にしていくこと。これを身に付け、示していくこともリーダーにとって非常に重要な修練となります。


【創立45周年の使命とは】

 本年度は(一社)知立青年会議所にとって創立45周年を迎える年です。44年もの長きに亘りこの団体が運動を発信し続けてこれたのは、歴代先輩諸兄の弛まぬ運動があり、それを支えていただいた人や団体があったからです。その方々への感謝をお伝えすることと、今の我々がどういった運動を興し、どんな未来を創っていくのかを感じていただくことが、受け継いでいく我々の使命です。そして、変革の能動者たらんとする我々は、創立50周年に向けて新たな運動を指し示していかなければなりません。

 また、創立45周年記念事業では、あらゆる運動の一番基本となる「周囲の人を巻き込む」ということに主眼を置き、各委員会が創り上げてきた運動を、肌で感じてもらい、想いを共有し、同じ意識を持ってもらいます。多くの人の心をひとつに紡ぎ、太い絆を知立に創る大きな事業を行います。

【会員拡大の使命とは】

 我々の運動に終わりは見えていません。そのため定年のある青年会議所は継続していくために絶えず新入会員が必要となります。そして変革の能動者たる我々JAYCEEは、多くの人の魂に火を点けていく使命も持っています。より多くの使命を持った同志が地域に増えることで「明るい豊かな社会」への運動が加速していきます。
 では、会員を増やすためにはどうしたら良いか。これをすれば会員が増えるという特効薬はありません。あるのは、地道な声掛けしかない。やるべきことを明確にして、それを実行していくのみ。行動している人を称賛し、まだ行動していない人には何をいつまでに行動するかを決めていく。その繰り返しを楽しんで行えるようにしていけば、拡大は成功します。まずは40名の志士を次の世代に残していきます。

【結びに】

 昔はJCしかない時代だったが、今はJCもある時代になった。と言われることがあります。確かにたくさんの団体があり、様々なことを行っています。我々の知らない多くの団体が本当にかけがえのない運動を続けています。しかし、常に新しいことに取り組み、ありとあらゆる分野を対象としている団体は、今でもJCしかないと思います。JCだからできること。我々の活動する知立のまち、ひと、組織のすべてがひとつになれば、大きな力となり、まち、ひと、組織に変革をもたらします。私達の合い言葉を「知立をひとつに!」として掲げ、すべてを巻き込んでいく大きな運動を展開していきたいと思います。